積みゲー消化週間第七弾にしてラストを飾るのがフリューのレナティス。英文字ではREYNATIS
これ七月に出たソフトで、最近安く購入したので積みゲーというほどではないのですがね。
ニンダイかなんかで先行映像が出たときにもしかして女主人公がエッッッなんじゃね? という感じだったんですよ。
で、プレイしてみたのですが…。うーん。フリュー…。
特典DLCのドレス衣装がなかったら最後までプレイしてなかったと思う。ぶっちゃけ面白くなかった。女主人公の胸の谷間見てないとやってられんかった。操作キャラはそういう理由で、ほぼ女主人公のみでクリアまでやりました。
ストーリーとサブクエストは全クリア、ウィザートは一つ漏れがあるっぽい。レベル99クエスト(追加コンテンツらしい)は最後のオウルのあるボス戦で中断。ここだけ死にゲーになるんで。エスト瓶使用禁止のダークソウルみたいな感じになる。追加コンテンツのストーリーは胸クソなのでクリアまでやらんでもいいやってなった。プレイ時間は25時間ちょい。
Switch版だけかもしれないけど、ムービーシーンに切り替わるところでエラーでソフトが落ちる現象がクリアまでに10回あった。オートセーブですぐ戻れるんですけど気になった。
・ストーリーや世界観について。
まずどういうゲームなのかというと、魔法が実在する現代東京渋谷が舞台のアクションRPGです。2024年。
魔法使いの結社・ギルドと、魔法使いの犯罪を取り締まる公的組織M.E.A.、どちらにも所属しないフリーの魔法使い、そして一般大衆の対立のストーリー。
主人公はフリーの魔法使いで最強を目指す青年、霧積真凛とM.E.A.に所属する女性巡査部長・西島佐理の二人。なんだけど、実質的に真凛が主人公です。
チャプター毎に主人公が切り替わり、別々の立場からストーリーが進んでいくのですが序盤の終わりくらいで2チームが合流することになり、そこからは1チームとして進んでいきます。
このゲームの魔法使いは代々血筋で受け継がれているレガシーとなんらかの臨死体験から蘇ることで力を獲得したレプリカの二種類いて、レガシーたちの暗躍がストーリーの重要な部分に繋がっていく感じですね。レガシーはいろんな意味で特殊。
ギルドが作り出した魔法の粉いわゆる麻薬であるルブルムが蔓延しており、中毒患者は魔法の力を手にして暴走する。こういうストーリーもかなり闇が深い。
ルブ中以外に、望まぬ覚醒をしたレプリカやその家族に対しても一般人は差別的で、社会の分断・対立が起こっていて生きづらい世界になっている。
ルブ中やギルドの魔法使いとかが暴れまわる世界なので、そういうのを魔法バトルで取り締まっていく感じでゲームが始まります。
詳しいネタバレはしないのですが、ストーリー…というか結末が正直な話クソだったなと思いますね。
エンディングで極めて一部を除いた魔法使いの魔力が失われるのですが、その後日談が追加クエストで語られます。予想していた通りクソ後日談で苦笑…。
ストーリーは一本道。どこかの組織に加担して分岐するというのはなし。なので、敵キャラクターの描写が薄いし考えに共感もしづらい。
・戦闘について。
このゲームのバトルはアイデアとして面白いのですが、うまくバランスが取れずに面白くなくなっている感じですね。つまり面白くないです。
解放と抑圧という二つのスタイルを使い分けて戦います。
解放は攻撃主体。この状態では武器を構えて何もしなくても徐々に魔力を消費していきます。魔力が切れると抑圧状態に移行する。またはLボタンで任意で切り替え可能。通常では見えない物なんかも見えるようになる。ジャンプ力が高い。
抑圧は防御主体。この状態では武器をしまい魔力が自然回復していくほか、敵の遠距離攻撃が当たる直前にスローモーになって避けやすくなっていたり、敵の近距離攻撃(これも抑圧中はスローモーになる)に対してパリィ的な技で防御したうえ敵の魔力を吸収するという行為が可能。紫色のエフェクトのパリィできない攻撃もある。ジャンプ力は普通。
魔力フルで解放状態に切り替えるとバースト状態になって数秒間敵がスローモーになる。
要は魔力が切れたら抑圧状態で防御しつつ敵から吸収し、また攻撃に…という流れ。
これ最初のうちは面白いと思ったのですが、いろいろと問題のある敵がいて苦行になっていく。
特にボス敵はパリィできない紫攻撃ばかりやってきたりする。後半のボスに至っては回避しきれない範囲攻撃を画面いっぱいにしてくるやつもいる。優秀な抑圧回避でもよけきれないのをやってくる。
バリアで完全無敵になってパリィでしかバリアを破壊できない雑魚敵…しかも近接攻撃の頻度が遅いのでパリィできる機会も少ない…が中盤から普通に出てきてこの敵と戦うのがとにかくうっとおしい。しかもバーストのスローモー中でないと瞬間移動で逃げてバリア張りなおすヤツまで出てくる。
つまりパリィするために「待つ」場面が多くなってしまい爽快感に欠ける。
パリィ狙いで敵の近距離攻撃を待っていても別の敵が遠距離攻撃を撃ってきて台無しにされることも多い。なので、遠距離攻撃をしてくる敵を真っ先に潰していました。
最初のうちは敵が複数出てきたときにロックオンが暴れて(Rスティックでカメラを操作すると別の敵にロックが切り替わるため)ゲームにならなかったのでロックオン機能は使いませんでした。そうなると敵を自動追尾していく魔法が当てやすく、そればかり使っていましたね。特に佐理のルナティックと真凛のリベレーターファング。これ二人の初期得意魔法で、最終的に9段階までパワーアップさせることができるので。
キャラクターで言ってしまうと、モアというキャラクターは武器がハンマーなのですが通常攻撃のスピードが遅すぎて話にならないので使用しませんでした。これ設計ひどすぎじゃね? もあちゃん最強!ってマジで言ってる?
三人パーティで魔力の回復次第でプレイキャラを切り替えることも可能。切り替えた前のキャラは少しの間フィールドに残って戦ってくれる。
・マップについて。
経験値を稼いでレベルを上げる以外に、渋谷の街に隠されたウィザート(魔法のアート)を探して鑑賞することで主人公たちは新しい魔法やアビリティをゲットすることができる。
渋谷の街に設定されているマリス濃度の数値が下がっていくと、新しいウィザートが見えるようになる。
サブクエストをクリアするとマリス濃度が下がっていくので、サブクエストのクリアも重要。
サブクエストはやたらと渋谷を歩き回らせる内容のものが多かったりする。これうまい具合に作っていて、そうやって渋谷の街を歩き回っているうちにウィザートを発見して鑑賞するという感じで、サブクエの途中で自然とウィザートの回収もできて…という流れにもなっている。
もちろん、サブクエストのついでではなく探索の時間をとって探し回っても良い。
このゲームにはドミナスの森という異世界ダンジョン的なマップもあるのだけど、どのマップもほとんど似たような景色・構成なのでダンジョン探索のやりがいはないです。戦闘してるとどっちから来たのかわからなくなるくらい同じような景色、雰囲気が続く。
渋谷はいろいろ再現されてたりするっぽいので、そっちを楽しむ感じになると思います。
実在の飲食店ともコラボしてるのか、食事を食べることができる店があります。店の入り口で購入するだけなんですけどね。ただ、普通に回復アイテムの方が安くて優秀だったりするので特に必要なかったかな。
・キャラクターに関して。
まず敵のボスについて書いてしまうのですが、ほぼ全部の敵ボスが不愉快で好きにはなれなかった。
フリュー作品で言えばカリギュラの楽士とかは敵だけど憎めない一面とか、同情に値する心の傷とかあったんだけど。
このゲームの敵ボスは描写も薄いせい(ギルドの幹部側)もあって、ただの外道な連中というイメージしかない。逆にあの女のほうは描写がある分より外道。あの女、主人公たちとの約束一切守らんかったわ。
その分、遠慮なくぶん殴れます。あの女と戦う前にめっちゃ敵が出るスポットがあって、そこでレベル99に達してあの女とのバトルはあっさり終わったけど。
サブキャラとかサブクエストのキャラとかも、当たり前のように裏切ってくるので苦笑。そういう世界観だからね。知ってた。
なんか別のゲームのコラボクエストがあるんだけど、コラボ相手のゲームを全く知らないうえに、そっちのキャラの絵が好みじゃなかったんでかなり微妙だった。
主人公の霧積真凛は最強を目指す最強厨。完全に中二病拗らせ魔法使い。一応、考えがあって最強を目指しているのですが…後日談では彼自身が思う圧倒的な最強にはなれてなかった。口癖は「知ってた」 後だしで言うんですかぁ~(ニヤニヤ)
西島佐理は真面目なM.E.A.隊員。なのですが、実は制服を改造していたりおちゃめな一面も。M.E.A.の広告塔みたいな感じで隊員募集ポスターの写真は彼女の写真である。これは公式に彼女が美人だという設定。学生時代とかには盗撮もされている。「任務完了。完璧!」
目黒仁香(ニカ)は真凛サイドのキャラクター。高校三年で考え方とかもそれっぽいんだけど、見た目は少し大人びている。…これ胸のところTKBの形がにじみでてませんかね…? 気のせいですか?
深町最愛(モア)も真凛サイドのキャラ。見た目美少女なんだけど成人。戦闘になると性格が豹変するタイプ。通常攻撃がくっそ遅くて使えないんだけど可愛い。キャラモデルもっと可愛く作れなかったの?
他に西島サイドの仲間キャラは二人いるんだけど特に使わなかったので省略。まあいいやつらだったよ。
キャラクターデザインは良いのですが、3Dモデルがそれをうまく再現できていないのでかなり微妙。いつものフリューゲー。
せっかくキャラデザがいい仕事をしていても、キャラクターモデルが微妙なのはもったいなさすぎる。よくこれでカメラモードとか搭載したもんですね。渋谷で自撮り風のスクショ撮ってを投稿してもらいたかったんだろうか。
さらにこの手のゲームなら追加コンテンツとかで、衣装追加とかして購買意欲をそそるのが普通なんですが発売三か月の現在、予約特典の衣装と通常衣装のカラバリみたいなのしかないです。フリューやる気なし。
いつも私はゲームの面白さはグラフィックの良し悪しで決まるわけではないと言っていますが、綺麗な方が良いに越したことはない。特に現代のゲームは。ましてこのゲーム、↑で書いた通り戦闘の出来が微妙すぎるので…。
トータルで見てかなりの微妙ゲーだった。
面白いアイデア出すんだけど、そのアイデアの穴で微妙な感じになっていくフリューゲーでした。