2D探索型アクション…いわゆるメトロイドヴァニア系のゲーム、ロードス島戦記 ディードリット・イン・ワンダーラビリンスの感想です。
XBOX ONEでGamePassで配信していたのでプレイ。昨年12月でラインナップから削除されました。というわけでプレイしていたのはちょい前です。
ロードス島戦記という日本でのファンタジー黎明期のライトノベルが原作で、ヒロインのハイエルフ、ディードリットが主人公です。
何回か書いてるかと思うんだけど、ロードス島戦記がTRPGリプレイとしてコンプティークという雑誌(パソコン雑誌)で連載していた頃からのファンで、TRPGとエロゲーとファルコム系RPGは子供の頃の私に大きく影響を与えたといっても過言ではない。聖エルザとかパンゲアも好きだったなぁ。
確かロードス島戦記の3巻か4巻のあたりで、若者向けとして角川スニーカー文庫が設立されたんですよ。
と、そのころの昔話をするとキリが無くなるのでやめておきます。その頃に角川お家騒動とかあったけど、角川春樹さんと歴彦さん(最近もいろいろあったが)のおかげで当時のオタクは割と充実していたと思う。今のオタクは充実しすぎだが。角川だけじゃなく富士見書房もドラゴンマガジンとかで頑張って…これ以上はやめときます。
ゲームの話に戻りますが、プレイしてみた感想としてはなかなか原作ファンに嬉しいゲームになっていると思いました。原作に沿っていない部分も多々あるのだけど、それでも私は嬉しかった。
原作では戦士としての腕前はそこまででもないディードリットなのですが(ロードス島のエルフは筋力が弱い)アクションゲームなので軽快に動くし本来は使いこなせない重さの武器もぶんぶん振れる。武器の種類が豊富で剣や槍のようなオーソドックスなものからブーメランまであり、アクションに少し違いがある。
弓矢に関してはMP消費して撃つ感じになる。実際のところ戦闘で使うよりもマップの仕掛けを解除するために矢を放つことのほうが多かった。
森の妖精であるエルフは炎の精霊をあまり使いたがらないという設定が原作小説にあるのですが、サラマンダーを使役し炎属性になることが可能。シルフの風属性と炎属性を切り替えていくのが重要になっている。
風属性の時は敵の風属性攻撃を無効化し、炎属性の時は炎属性攻撃を無効化する。敵を攻撃すると反対属性のレベルゲージがあがっていき、属性レベルがMAXの3になるとダメージをリジェネで回復していくことが可能。いかに属性レベルMAXをキープしていくかが大事になっていきます。敵、特にボス敵は頻繁に風と炎属性の攻撃を切り替えてくるので属性チェンジでそれを受け流していく必要があります。
ディードリットは原作通りに各種精霊魔法を使うことが可能。メトロイドヴァニアなので、ステージ攻略中に習得していくことになる。
最初から使えるウィル・オー・ウィスプは原作通り敵を追尾してダメージを与える。ストーンブラストやウィンドストームなどの攻撃魔法以外にも、水中呼吸のウォーターブリージングなどで水中エリアを突破してくこともある。
魔法以外にもスライディングや滑空など、メトロイドヴァニア系でよくあるアクションは徐々に覚えていく。
通貨やアイテムもあり、即時にHP回復してくれるポーションや状態異常の回復薬などがある。所持数に上限があるので、ポーション回復ゴリ押しが通用しない場面もある。
このゲーム、通常ステージの敵に関しては割と対処が楽。キツくなるのはほんとの最終盤の雑魚敵で、巨大なドラゴンとかがガンガン出てくる終盤だけいきなりキツくなる。そこまで来ると魔法でゴリ押したりすることも多かった。
ボス敵に関しては、他のアクションゲームと同じで行動パターンを覚えてそれに対処しつつ、隙を見て攻撃を仕掛けていく感じになります。
↑で書いた通り風と炎の属性の攻撃は属性チェンジで乗り切る必要がある。
個人的にしんどいのがピヨる攻撃を持っているボスでしたね。そっから一気にやられる可能性があるので。特に、終盤で戦うスレイン(本来は仲間キャラ)の使うライトニングボルトと思しき魔法で、アレは初見でマジでびっくりした。
グラフィックはすごい良いと思いました。
ドットが綺麗だしよく動くし。原作イラストを再現したキャラクターも良かった。ここら辺、原作ファンにはとても嬉しいところです。
ゲームバランスも簡単すぎず難しすぎず、でいいんじゃないかと。この手のゲームでヘタレる私でも最後まで行けましたしね。もちろんボス戦はかなりリトライしましたけど。
ここから原作と違う部分を書いていきます。
ワンダーラビリンスというタイトル通り、ディードリットが不思議な迷宮に迷い込むというストーリー。
不思議な迷宮という事で原作で死んだキャラやモンスターたちも登場します。
パーンをはじめとする仲間キャラはすでに寿命で死んでいますし、ベルドやカーラも原作で死亡。実は生存しているがロードス島にはいないア????やピ????も出てくる。
そういうボスはディードリットの記憶から再現されたのかと思いきや、水竜エイブラや魔神王、フラウスなどディードリットが知るはずもないキャラがボスとして出てきたりするのが謎。
もとより、魔神王や五色の竜とかディードリットが単騎で倒せる相手ではないんですけどね。
そういうところはちょっと違和感があったかな。特に魔神王はちょっとww中ボスでそこまで強くはなかったし…。
これ以上書くと古参ファンではなく老害化しそうなので、原作との違いはここまでにしておきます。
感想をまとめるとですね、とても良かったと。
原作の雰囲気、キャラクターのドットグラフィックの出来は低価格のゲームとしてはかなりいいんじゃないかと。
ストーリーはあってないようなものだから、気にすることはない。原作知らない人もそこは薄いからそのままアクションゲームとして楽しめると思います。
多分メトロイドヴァニア系としては難易度低めなので、このジャンルの入門としてもいいんじゃないかと思いました。
武器集めとかやり込み要素もあるようなので、上級者も楽しめるんじゃないかと。
原作ファンには嬉しい内容で、アクションゲームとしても出来は及第点と、そんな感想です。