「二等兵、次の戦場はここだ。ドバイへようこそ」
俺の中のもう一つの人格、軍曹はドヤ顔でそう言った。
は? 軍曹ごときが何言ってるの? 俺、大尉なんだけど。
軍曹は放っておいて、俺は砂嵐に支配されたドバイへ降り立った。
ド バ イ は こ の 世 の 地 獄 だ っ た 。
それでも…やるしかなかったんだ!
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というわけで2012年に発売されたTPSゲーム、スペックオプス ザ ラインをクリアしました。
冒頭の寒い小芝居は気にしないでください。
キャンペーンを難易度ノーマルでクリア。例によってオンは未プレイ。
フリーズやバグっぽい現象には遭遇せず。
100点満点で55点。まあまあでした。
米軍のエリート部隊・デルタフォースの隊長、ウォーカー大尉を操作して、ドバイの砂嵐の中に孤立した33部隊の救助に向かうというストーリー。
そこでウォーカーが遭遇した惨状の数々、そしてウォーカーの決断の結果…。
鬱ゲーでした。どうあがいても。
「俺のせいじゃない」「おまえのせいだ」
基本的に鬱なんですが、ストーリーの構成は良かったです。
狂った戦場で、自らの決断の結果で心が疲弊していって、いろんな人に責められて、たくさんの犠牲を払ってそれでも戦い続けて…そして生き続ける。いろんなものに押しつぶされて死ぬエンディングもあるけどね。
良かったのはストーリーといっても過言ではないです。
砂嵐と狂気に支配された世界観が凄まじい。人の死体のグラフィックとかグロいけど。
死体がたくさん吊るされてるシーンを見て「ボーダーランズみたいだ」と思ったけど、そういえば発売メーカー同じなんですよね。
主人公に選択が委ねられるシーンがあって(二人の罪人、どちらを処刑するか? など)、その結果で少しだけストーリー変わったりします。でもどの選択をしても報われません。主人公がどんどん業を背負っていくだけという…。
TPSらしく、カバー命な作品になっています。
が、ギアーズのような操作感とは違い微妙でした。ギアーズと同じ感覚でプレイするとあっさり死にます。
難易度ノーマルのはずなんですが、他のゲームのハードみたいな難しさでした。
主人公あっさり死ぬのできついです。カバーからちょっとでもエイムをすると、あらゆる方向から撃たれまくりです。
カバーから出るとほんとにあっさり死にます。死因の5割は敵のグレネードでカバーから離れる→次のカバーに移動するまでに死ぬ。です。
味方のAI
部下二人が時々間抜けな行動をします。棒立ちで銃乱射してたり。
部下に攻撃目標を指示できるのですが、その結果なぜかカバーから出て行ったりします。そんな急がんでもええんやで。
命令は攻撃指示のみなのがもったいない。レインボーシックスベガスみたいに、「そこに移動しろ」「ステルス行動しろ」のような命令ができないのが惜しい。
死因の2割くらいは迂闊に前進してダウンした部下を、救助に行って撃たれての死亡です。
ただし、たまに出てくるスタングレネードの投下命令はいい感じにやってくれます。
敵の配置とチェックポイント。
敵の第一波を殲滅して前に進んだら敵の増援がPOPしてさっくりやられるということが多いです。
主人公の体力が難易度ノーマルでも低いので先制されるとさっくりと。
敵一人倒すにしても、こちらも相応のダメージを受けることが多いので一人倒してカバーで回復待ち、と1シーンが間延びしやすい。
それで第二波にやられたりすると、第一波の戦闘からやり直しです。チェックポントの間隔が長く感じられる…っていうか、長いです。
このゲーム、死んでからリトライのロード時間が30秒くらいかかるので死ぬとイラッ☆とすることがあります。
せめてリトライのロード時間が短ければ…もしくは第一波殲滅でチェックポイント入れてもらえれば…と思うことがしばしばありました。
持てる弾が少ない。
初期武器のM4は最大所持弾が120発+マガジン。AK-47で90発。アサルトライフルとしては弾数頼りないです。
弾の補充が悩ましいです。
弾は敵の落とした武器や弾薬箱のほかに、ダウンした敵にとどめの一撃(ギアーズでいう処刑アクション)を行うことで補充できます。
が、このゲーム、戦闘中にとどめの一撃とかやってたらほかの敵に撃たれまくります。
実はハンドガンのM9は120発も持てるので、意外に頼もしいです。
ハンドガンは照準の形が個人的に見やすいのでかなりM9に依存していました。ヘッドショット狙いやすい。
ほとんどのシーンをM4&M9の初期武器で戦い抜きました。
たまにスナイパーライフルやショットガン使用。
この手のゲームではおなじみのFAMASやP90なんかも出てくるのですが、正直使いにくかった。M9サイコー。
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総合するとゲームの部分はちょっと残念だったけど、ストーリーや映像の演出は良かったという、微妙ゲー。