アドベンチャーゲーム、DISORDER6(ディスオーダーシックス)をクリアしました。
100点満点で55点くらい。
テキストアドベンチャーゲームとしての基本、バックログやスキップ、オート、CGギャラリー、BGM再生機能なんかは一通りあり、プレイは問題なし。
クリアまでバグやフリーズなし。誤字はあった。
概要はサスペンスもの。
主人公が目を覚ましたら見知らぬ倉庫にいて記憶がまったくなく、手錠で知らない女の子と繋がれていた。
女の子も記憶が曖昧だが自分と主人公の名前は知っていた。
そして倉庫にはナイフで刺殺された女性の遺体が…。
犯人は誰? もしかして記憶がない主人公たちが!?
そして警察と謎の殺人鬼から追われる二人。とりあえず逃げよう!
って感じ。
ぶっちゃけ微妙だった。
ストーリー自体は悪くなかったのですが…。とりあえず微妙だった部分を挙げてみます。
■全体的に主人公が情けなくて弱々しいので、度々イラッとします。
記憶がないからしょうがない面はあるのですが、もうちょっと積極的に状況に立ち向かってほしかった。
ヒロインに守られっぱなし。
■プロローグ&第一章は殺人事件のあった工場での逃走シーン。
なのですが、プロローグと一章で丸々同じシーンがあってボタン連打で飛ばした。
逃げる→同じ場所にいつの間にか戻ってる ってのを何度も繰り返したのもどうかと思った。そんなに迷うんですかね…。
■第二章のチキンレースの時にようやく主人公がちょっとかっこいい…と思いきや、やっぱりヒロインが解決。
■主人公たちに協力者が出来るのですが、協力者は自動車整備とかやってるくせに手錠を放置。
整備やってるんだから鎖切る道具くらいあるでしょうが…。
手錠はめたままお使いに出る主人公たち^^; 注目の的でしょ。警察が聞き込みやってたらすぐに居場所がバレるだろ。
でもバレない。日本の警察はこんなに無能じゃないでしょ。
■違和感がありすぎる殺人鬼。
主人公の命を狙う殺人鬼ですが、実は上司から殺しちゃダメよ、と釘を刺されているにもかかわらず人を殺す。
終盤で黒幕がその目的を喋りだしたときに「だったらマジで主人公たちを殺しちゃダメじゃん! なんでこんな狂った殺人鬼を手先にしてるのよ!」ってなった。
いくらなんでもこの殺人鬼の存在はこのストーリーにはおかしすぎる。
良いエンディングでは殺人鬼は改心するのですが、ちょっと唐突すぎ。恩人・仲間を殺されてるのにあっさり殺人鬼を許しちゃう人々もどうかと。
この殺人鬼関連の話はほんとに違和感が大きい。襲撃される恐怖、逃走劇というサスペンス展開の為だけに無理やり用意された殺人鬼。
以下、ネタバレ感想。
ネタバレくるぞぉ、気をつけろ!
ヒロインは多重人格。六つの人格+移植された他人(厳密には他人とは言い切れないが)の記憶。
ストーリーではそのうちの五つの人格が章ごとにピックアップされます。オリジナルの性格、姉御、気障男、幼女、SM腹黒。ちょっとだけしか出ないもう一つの人格は空気。
常に主人公と手錠で繋がっているので、終盤までヒロイン重視のストーリー展開。
ヒロインだけで6キャラ分いるわけで。その他の魅力的なキャラクターも多いのですが出番少ないです。
中盤まで逃走劇で、ストーリー終盤でジェットコースターのようにいろんな事実がわかる。もう少しわかりやすい伏線が張ってあればなあ。
終盤のストーリーに関して。
漫画・からくりサーカスを思い出したのは私だけでしょうか。
"主人公"と"黒幕"と"ヒロインSM人格"の3人が立ち会う終局の場面で、からくりサーカスのマサルとフェイスレスとディアマンティーナのシーンがすごいダブった。
問題はからくりサーカスと違って、主人公がマサルみたいに成長できてなかったという所。常にほかの人たちに流されてたような感じがあったのは残念。
主人公と黒幕は「好きな女と一緒にいたい」という部分が同じなんですけどね。主人公がそれに気づくのが遅すぎた。
話としてはそこそこ面白かったけど、主人公が弱々しすぎたのがいけなかった。主人公の活躍がほとんどないのでエンディングまで行っても爽快感ほぼ無。
ヒロインと主人公の立場を逆転させたら良い感じになるかも。記憶喪失のヒロインを主人公が人格を切り替えて助けていく、って感じに。
あとは上で書いた都合よくキャラデザインされた殺人鬼もまったく理解できなかった。
手錠で繋がれた男女という構想は面白いけど、それに縛られすぎた感じもある。現代日本なら鎖を切る道具なんかは普通に手に入るのに当事者たちも周囲の人たちも普通に放置なんですもの。おかしいでしょう。
よかったのは人格ごとに演じ別けして頑張ってたヒロインの声優さん。聞いたことがある声だと思ったらモバマスの高垣楓さん役の声優さんでした。良かったです。