感想まとめ。
全体的に出来が良くて、楽しかったです(小並感)
100点満点で90点。
あの前作(ゼスティリア)の過去の時代を描くという、ある種の呪いのような世界設定を押し付けられた本作ですが、制作スタッフが巻き返しに頑張っていいゲームになったんじゃないかと思います。
私はバンダイナムコというメーカーは好きじゃないし、テイルズ関係ではヴェスペリアの件をいまだに許していないのですが、ちゃんとやればこれだけいい作品を作れるということは評価したいです。
シリーズの歴史に泥を塗った前作からよくぞ巻き返したなと。褒めてあげたいですね。
というか、このくらいの作品作れるのに何で前作はあんなにひどくなったのかと。それを考えると前作はプロデューサーが暴走した、っていう説の説得力が出てきます。プロデューサーの悪評や暴走についてはゼスティリアの感想の時は触れなかったんですけどね。
作品のテーマである「君が君らしく生きる」をしっかり描いていましたしね。前作は「情熱が世界を照らす」ことなく終わりましたからね^^;
って、シリーズの歴史が云々書いてますけど、実はテイルズシリーズはやってない作品も多いんですよね。
マザーシップで完全未プレイが「ファンタジア」「エクシリア」「エクシリア2」「イノセンス」とこれだけあったりします。
クリアしたのが「デスティニー」「デスティニー2」「リバース」「レジェンディア」「リメイクデスティニー」「ヴェスペリア」「ハーツR」「ゼスティリア」
途中までプレイして投げたのが「アビス」 ロード時間と一部のキャラがあまりにも嫌いで投げました。そのキャラの担当声優の嫌味な演技がうまいのなんのって。
途中までプレイして保留中が「グレイセスエフ」 これは面白いので、後でじっくり腰を据えてプレイするためにとっておいています。PS3で遊ぶ最後のゲームにしようと。
ファンタジアやってねーのかよ! とか怒られるかもしれません。デスティニーから入った人間なので…と苦しい言い訳をしてみる。
エクシリアはヴェスペリア完全版の後で、テイルズそのものを完全に無視していた頃の作品ですね。ベルセリアで興味がわいたので(主にミニスカに)プレイしてみようかどうか迷ってる最中です。
でもって実は私の積みゲー第1弾はデスティニー2だったりします。ここから積みゲーははじまった…。そのあたりはまた別の機会にでも。
良い部分としてはまずはBGM 音楽がいい。
ここぞというシーンでは必ず盛り上がる曲がかかります。
サントラ買うかも。9/28か。
OPソングもCMでみたときは微妙に感じたけど、OPアニメ全部通して見ながら聞いたらとても気に入った。
他にはロード時間がほぼ皆無なのも良かった。これ重要。エリアの切り替えとか本当にサクサクで快適。変に待たされない。
キャラクターデザインも好みだった。
藤島康介氏の絵柄が苦手なので不安はあったのですが、エレノアもまあ良かったです。
フィーやアイゼンのデザインもとても良かった。テイルズはそろそろ藤島・いのまた両氏から脱却する時期が来たのではないかと。
初回感想の時にも書きましたがシンボルエンカウントが前作よりも良くなった。
執拗な追跡はしてこないし、狭い場所までは追ってこないとが多い。序盤はキャラの足よりも速くてかわしきれないという敵はいないし。
中盤あたりから足が速かったり、ワープしたりする敵が出てきてかわすのが難しくなる。
レベルがあれば雑魚とのエンカウントはレアボードで避けることができるのもいい仕様。
このゲームにおいては、難易度ノーマルならデンジャラスエンカウント(複数の敵シンボルを集める)でアイテムドロップ狙うのが基本なので、かわすよりもいかに集めるかを工夫する必要がある。
武装の強化・分解。
これは微妙。
武装の強化レベルの値の合計値でBGやSGの最大値が上がったりするのですが、ストーリーの進行ですぐに新しい武器防具が出てくるので、頑張って強化しても…。
もちろん強化することによって解放される武器のスキル次第で使いようはあるんでしょうけど。
ランダムスキルの内容次第だとゴミだし、強化するための素材も希少なものがあったりして、なかなか強化に踏み切れなかったりする。
最終装備の無銘シリーズの強化でいいかな、と。
スキルに関してはわかりやすくなっています。
装備品についてるスキルを戦闘繰り返してグレード獲得して覚えていくだけ。マスターしたスキルはその装備を外しても有効。
イノーフボトル、デレノールボトル。
これはドラクエでいうルーラとリレミトの効果のある移動アイテム。割と便利だけどルーラなので街や村にしか行けないのがネック。
ダンジョンやフィールドは最寄りの街から歩いて行かなくちゃならない。
レアボードよりも便利な乗り物があったら良かったなぁ。
使用回数∞のイノーフとデレノールもあるのですが、手に入るのはほんとうに終盤。
ミニゲーム。
パズルとか神経衰弱みたいなものとか釣りとか風船割りとかいろいろあって楽しませようとしているのはわかるのですが。
おじめんはいらなかった。
料理。
戦闘後の全快のためにウリボアソーセージをひたすら食っていました。材料安いから。
料理人次第でいろいろと追加効果がつくのが面白い。
でもソーセージ以外は材料がなかなか手に入らなかったりする。
もしかしたらショップのランクアップで店売りが増えるのかもしれないけど、いまだにみたことのない材料もあったりする。
戦闘に関して。
かなり好みです、この戦闘。
前作のようにカメラがひどいということはないし、むしろ右スティックで自分でカメラを動かせる。これいいね!
過去のシリーズと違って術技が1ボタンにセットして出せるので、左指が移動操作に集中できるのもいい。これやったあとだと、過去作の術技操作難しく感じるかも。
難易度ノーマルなら初心者でも割とボタン連打で戦えます。中盤くらいまでは。
基本的にSG(術技を出すためのポイント)をいかに増やして攻撃し続けるかが重要。
敵をスタンをはじめとする状態異常にすることと敵の撃破でSGは増え、敵のSGを減らせる。あとはステップ回避に成功すること。
他にキャラクター固有のブレイクソウルで立ち回ることも非常に大事。ブレイクソウルはSGを消費するので、ほんとに状態異常攻撃が大事。
逆に、状態異常を食らうとSGが減るので、大変なことになってしまう。
防具から習得できるスキルに「敵を倒したら回復」とかがあり、ブレイクソウルも発動時に回復効果がある。
そのため、回復術の効力はシリーズ作品の中でも低め。アイテムを使うとグレードがかなり引かれるので、ある程度は自分自身で回復する目途もつけて立ち回る必要もある。
雑魚戦は状態異常が比較的入りやすくて、ブレイクソウルで暴れまわるのが爽快。
ボス戦はなかなかSGの管理が難しいので、下手するとgdgdになるのが難しい。
あとは控えのキャラクターとの交代であるスイッチブラスト。これなんですけど、交代するのにBGを消費してしまうので、タイミングなどをしっかり計って交代することが重要。というか、それほど使わなかった。
難易度ハード以上にすると貴重なスキルのついたアイテムがドロップするのですが、ハードは結構厳しかった。
ハードだと気が付くと仲間が倒れてたりする。
おそらく高難易度は頻繁に操作キャラを切り替えて立ち回る必要も出てくると思う。
やりこむ人にはそういう部分も含めて楽しめる戦闘になっている感じです。
前作でひどかった仲間のAIは改善されて作戦に沿って動くようになった。
これも前作であった戦闘の回数で溜まる疲労度は無くなった。
メインストーリーに関しての大まかなお話は過去のエントリ参照。
主人公たちが目的のために無関係な人とかも巻き込んで突き進むため、人をかなり選ぶお話になっていると思います。
特に序盤の港炎上はまったく擁護できない。そういうストーリーなので、それを踏まえてもプレイしてみたい人にはおすすめです。
ちなみに敵側も「人類の為」と称して自分たちの考えを世界全体に押し付け、裏ではひどいこともたくさんしています。
前作であまりにも謎だったアイテム、ジークフリートに関してもある程度わかってきたし、前作の補足も頑張っていたと思う。
キャラクター毎の雑感。
■ベルベット。
これはベルベットの復讐劇であり、それを最後まで貫き通すお話。途中で折れかかったりするし、終盤の方では単なる復讐ではなくなりますけどね。
少なくてもベルベット一行は自分のやりたいことを決断してやり通すので、悪いこともたくさんしたし無関係な人も大勢傷つけたけど、清々しかった。
前作の主人公なんか、ほとんど操られていたからなぁ。ベルベットも怨敵や黒幕の思惑で怒りや絶望を抱え込むように誘導されていた部分もあったけど、終盤では「本当に自分の意志で」復讐をやり遂げることを決意して実行した。
上で一部のキャラが嫌いで投げた作品があるって書いてるけど、ベルセリアは主要キャラはみんな好きですね。悪党一味なのですが、パーティ内でいじめとか誰かをコキおろすということもなく。ビエンフーがいじられ役多めだったかなってくらい。
目的の為には悪事を働くのを辞さないパーティですが、一応擁護しておくとベルベットも無関係な人を巻き込みたくはないとは思ってるんです。
終盤にはだいぶ心境にも変化があって、メイルシオの人なんて脅かして追い出す程度(十分ひどいが)ですませていますしね。
あとはテイルズシリーズとしては人間系の敵をもっとも殺害しているんじゃないかと。それだけでもかなりの異色作品かもしれません。
ベルベット主人公なのでメインストーリーの雑感みたいになっちゃった。
戦闘に関しては特技と奥義、ブレイクソウルの喰魔化でひたすら暴れまわるのがベルベットの役回りだと思う。
喰魔状態でのフィニッシュ技は、能力吸収した相手の弱点をつける技なので助かる。フィニッシュ技は範囲も広めで複数の敵を巻き込むのが基本的な動きになるかな。これはどのキャラでも共通か。
喰魔状態だと技の発動中は怯まない鋼体(いわゆるスーパーアーマー)になるのでガンガン突っ込んでいける。
HPは減っていくけどガンガン攻めるのが役割。よくHPが1になるけど、恐れずそのままガンガン攻めろ!
喰魔化して20秒を過ぎると「うおおおおおお!!」と獣のような咆哮を上げるのでそれを確認したらナイトメアクロウ→第3秘奥義発動!
攻めに徹することができるとき(SGが3以上あるとき)はほんとにガチ攻めキャラで、敵がそれにハマったら爽快感が半端ないキャラでした。
ボス戦はなかなかそうはいかないんですけどね…。
一番使ったのは飛天翔躯で、4000回くらいカウントしてた。スタンとれる技で便利でした。
■フィー(ライフィセット)
ベルベットが初の単独での女性主人公という事らしいですが、この作品はライフィセットがもう一人の主人公的なポジションです。
初めは意志を奪われて頼りないのですが、ベルベットたちと旅をすることでドンドン成長していき、自分の意志を強く主張するようになりベルベットたちをガッチリと支えてくれるイケメンボーイと化します。
アイゼン、ロクロウなど漢(おとこ)たちとの付き合いが多いおかげで彼自身も漢に成長していきます。
悪党パーティですが、ライフィセットの周りにはいいお手本が何人もいたわけです。
ほんまライフィセットは癒しキャラであり、かつヒーローでした。
…未来でこの子が穢されるんですけどね…アホな導師のせいで。それを思うと悲しくなってくる。ゼスティリアはなかったことにできませんかね?
戦闘ではあまり操作しませんでした。
というか、使い方がよくわからない^^;
ブレイクソウルの能力(パーティ全体の回復・防御強化)はわかるのですが、そこから何をどうつないでいいのやら。
術以外の技のリーチも短め。テイルズシリーズで毎回感じるけど術メインのキャラは扱いが難しい。
術詠唱中は他のキャラに切り替えて操作するとかの立ち回りも大事なのかも。
■ロクロウ
前回までのエントリで何回か書いてますけど、このキャラは基本的に「強い奴を斬りたい」という部分が軸のキャラクター。
そのため、関連のイベントも基本的にクロガネとの刀関連と敵と戦闘のことばかりです。
複雑なストーリーもなく、ただ最強の剣士である兄を斬ること。それのみです。人間時代は兄への嫉妬とか畏怖とかあったのかもしれないけど。
あっさり、さっぱりです。こういうキャラもいいんだな。
そんな彼の生き方がライフィセットにも影響を与えております。パーティメンバーの誰とでもうまく付き合っている感じですね。
戦闘に関してはベルベット同様の業魔であり、術は使わないわかりやすいキャラ…なのですが。
ブレイクソウルが難しい。ベルベットと同じ感覚で暴れまわろうとすると痛い目にあいます。なぜならロクロウのブレイクソウルはカウンター技なので。
カウンターが発動するとそこから先のコンボがガードされなくなるのですが、敵の攻撃モーションを見るとアラウンドステップで回避しようとしてしまうクセがついているので。ガード直後に発動する方がやりやすかったですね。
難しいですが術キャラよりはずっと使いやすいですね。
■アイゼン
妹想い、仲間想いの海賊。目的の為なら悪事でもなんだってやる系で、そういう生き方で徐々に穢れを溜めこんでしまっているのかと。
ベルベット以外では一番ライフィセットとの絡みが(変な意味ではないぞ!)多い仲間かも。
そしてうんちくおじさん! アイゼンはいろんなことを説明してくれる大変ありがたい解説者なのだ! さすが1000歳。一部の知識ではエレノアに負けてたけどね^^ 俺にだってわからないことはある…。
ゼスティリアに登場するキャラクターとの繋がりなどもあるので、前作をプレイした方はサブイベントなど興味深いかもしれません。
戦闘に関して。聖隷なので術も使える、いわゆるどの距離でも戦えるタイプのキャラクター。
ドラゴン化が決定しているためかブレイクソウルもドラゴニックドライブという名前の技。…見た感じドラゴン+バンパイアを連想するけど…。
ドラゴンの如くの迫力で辺り一面を薙ぎ払った後、第3秘奥義でボッコボコにするのである。
問題点はこの技、ダウンかスタンした敵が近くにいないと発動できないってことですね。まあ雑魚敵は割とスタンとかしやすいので。
■マギルゥ
コメディリリーフ的なキャラ。ストーリー的に暗い雰囲気の時にも陽気にふるまってくれたりする。
このキャラの過去も闇が深い。主にメルキオルのジジイのせいで。業魔化しなかったのは奇跡的というか自分の心を砕いたりしてるんで…それで穢れリセットしたのかも…。
初回感想の時に一等対魔士がゼスティリアでいう導師クラスっぽい、というようなことを書いたのだけど、おそらくそれは間違い。特等レベルが導師クラスだと思われます。
つまりマギルゥもスレイくらいは霊応力あるのかもしれませんね。
ベルベットが乳ならマギルゥは腋で勝負しているキャラ。
戦闘では一番使いにくかった印象。
ブレイクソウルで敵の詠唱を止めてくれるので術使いの敵には便利。。
…やっぱり術キャラは苦手。
■エレノア。
ポジション的には前作のアリーシャに近い印象。マジメで善良で槍使いで固い。有料DLCの衣装もガードが堅め…。アリーシャと違うのは政治に関わるキャラクターではないということかな。
パーティの中では善人ですが、結局は自分の意志でアルトリウスを裏切ってカノヌシを止めるために戦うことに。
モアナやメディサの件では、エレノアがいなければもっと陰惨な結末を迎えることになったと思う。パーティの良心。これが前作のロゼだったらモアナやメディサも容赦なく殺したかもしれないと思うとゾッとした。
このゲームのメインキャラクターはテーマどおり自分らしく生きるために、自分で決断して戦っていたわけですね。
アイゼン同様、どの距離でも戦えるキャラ。でも術よりも槍で近接戦したほうが楽しい。
ブレイクソウルは空中に敵を跳ね上げるもの。空中戦キャラはジュディスの頃から難しくて苦手なのですが、エレノアの場合はそのままブレイクソウル2段階、3段階と続けて追撃してくれるので優しい。
これにてベルセリアはひとまず終了。
ですが、2周目プレイも開始しています。
2周目はゆっくり進行でプレイする予定。主にベルベット以外のキャラを操作してクリアを目指したい!